シャトー・マルゴー|House of Otium

シャトー・マルゴー

シャトー・マルゴー

昔の貴族の特権でマルゴー村と同じシャトー名が付けられたシャトー・マルゴー。
有名な1855年のメドックの格付けでChâteau Haut-Brion シャトー・オー・ブリオン、
Château Latour シャトー・ラトゥール、Château Lafite Rothschild シャトー・ラフィット・ロートシルト、とともに第1級に認定された最初の4シャトーの内の一つです。
その中でもシャトー・マルゴーは最もエレガントで滑らかだと称されます。
2016年に亡くなったシャトー・マルゴーの総支配人、ポール・ポンタリエ氏が自身で造るワインの味わいについて遺した有名な言葉があります。「ベルベットの手袋の中の鋼鉄の拳」
一見、滑らかで女性的にも見えるが、芯には力強い骨格があることを現わしています。

農園の歴史は古く、12世紀まで遡ります。1705年には早くもロンドンのオークションに出品された記録があります。1787年にトーマス・ジェファーソンが訪れた際に、ラフィットには敗れたものの他のボルドーワインの中で一番高い値をつけました。
ボルドーのグラン・シャトーの中でシャトー・マルゴーは最も印象的で目につきます。
その姿はグラン・ヴァン/ファースト・ラベルのエチケットにも描かれている1810年に建てられたパラディオン様式のポーチを持つ城館です。紛れもなく品格と力強さが漂います。
しかし、1960年代から1970年代にかけては投資不足によりワインの出来栄えは豊かさや深みに欠けました。1977年にアンドレ・メンツェロプロスがシャトーを買い取り、資金を投じて徹底的な見直しを行い、1978年には流れを一変させました。
シャトーのテロワールが持つ本来の高い品質まで回復させたのです。
アメリカ人ワイン評論家のロバート・パーカーが世に知らしめたことで有名な伝説の1982年。このヴィンテージでシャトー・マルゴーは輝きを取り戻し、1983年は極上のワインとして歓迎されました。

マルゴー村は粗い砂利の割合が高く、メドック地区で最も痩せていて、養分は少なめですがその分、水ハケの良い土壌です。この砂利の特性がシャトー・マルゴーに余韻が長く残る優美で甘い香りを与えています。

ブドウ畑は82haあり、全収穫量の約40%から年間15万本のグラン・ヴァン/ファースト・ラベルが造られています。典型的なブレンド比率はカベルネ・ソーヴィニヨン 75%~85%、メルロー 7%~18%、プチ・ヴェルド 3%~7%、カベルネ・フラン 0%~4%。


人気のセカンド・ラベルはPavillon Rouge du Château Margaux パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー。Pavillon Blanc du Château Margaux パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴーと呼ばれるソーヴィニヨン・ブラン100%の白ワインも造っています。

シャトー・マルゴーはアメリカ第37代大統領ニクソンの大のお気に入りだったとも言われています。
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