マストロベラルディーノ|House of Otium

マストロベラルディーノ

マストロベラルディーノ

古代ギリシャ人が「エノトリア・テルス」(ワインの大地)と讃えたイタリア。その中でもティレニア海を望むカンパーニャ州は温暖な気候から古代ローマ時代には皇帝や貴族達が別荘(Villa)を構えました。その頃、ポンペイは一大歓楽地だったのです。州都、ナポリ近郊のアヴェッリーノ丘陵に1720年に創業されたマストロベラルディーノ家。元々はベラルディーノという姓でしたが、卓越したワイン造りからマエストロ(巨匠)と呼ばれ、その後、正式にマストロベラルディーノとなりました。同家を代表するワインはラディーチ(根の意味)と名付けられたDOCGのタウラージ。1993年に南イタリアで初めて最高のワインランク「統制保証原産地呼称」=DCCGに認定されました。北イタリアのバローロと並び称される銘酒。ラディーチにはルーツ、伝統も現わしています。それは代々、受け継がれてきた同家のポリシー。「葡萄は神様からの授かりもの。その個性を伸ばすのは人間の義務」を忠実に護ってきた事から。原料となる葡萄は全て、古代ギリシャ時代からの伝統品種。現オーナー、ピエロの父である九代目アントニオが第二次世界大戦後、急激に押し寄せた国際葡萄品種の普及の大波に抗い、地葡萄を徹底的に守り抜いたのです。タウラージの品種はアリアニコ100%。しかもリゼルヴァ。アルコール度数が12、5%以上、最低熟成年数は4年の規定がある上級品です。アリアニコはギリシャという意のイタリア語エレニコが変化したもの。偉大な古代ギリシャ品種の1つ。色も濃く、タンニンも強く、30年以上の熟成能力を持ちます。カンパーニャ州はナポリやポンペイ遺跡、カプリ島、青の洞窟など全州が観光地ですが、タウラージを味わう事も含まれる気がします。
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