ピエロパン
ピエロパン
ヴェネト州ヴェローナ市の東に位置するソアーヴェは、同名の白ワインの生産で世界的に有名な町です。町の北東部分にソアーヴェ・クラッシコ地区が広がっており、その中心部にピエロパン家が所有地を持ったのはイタリア国家統一の前年、1860年のことでした。2018年に急逝したレオニルド・ピエロパン氏の祖々父にあたるレオニルド・シニアがこの地に本格的にワイナリーを設立し、またデザートワインとして高い評価を得ている”レチョート・ディ・ソアーヴェ”を造り出しました。レオニルドの天才的といえる醸造技術と数々の優れたアイデアをもってピエロパン社のワインは世界中で高い評価を得ました。レオニルド亡きあとは息子のアンドレアとダリオが受け継ぎ、今日、ピエロパン社のワインはイタリア国内だけにとどまらず、世界中でその名が知られています。 1890年から4世代にわたる歴史を持つソアーヴェで最も尊敬される造り手であるピエロパンですが、「質の良いワインしか造らない」ことがモットーで、それは畑の選び方にも表れています。所有する畑はソアーヴェ・クラッシコ斜面エリアの一等地にあり、「すべての仕事は畑から始まる」というのがレオニルド氏の持論です。 以前大量生産に走りすぎたことによる質の低下で、一時期ソアーヴェ全体が陥った評判の低下を嘆き、不屈の精神で名誉回復に努めたピエロパン。ブドウ畑自体に重点を置くことへのこだわり、常にさらなる高品質を追求する姿勢、醸造工程の革新などがピエロパンの造り出すワインの個性を特徴づけています。 そして1999年にはアマローネを造るため、4代目に当たるアンドレアとダリオが中心となりプロジェクトをスタートさせました。100年以上の白ワイン造りで得た経験と知識と情熱が、赤ワインにも向けられた今、ますます成長を続け、今後も期待が集まる生産者です。