ティニャネロ|House of Otium

ティニャネロ

ティニャネロ

イタリアワインの名門アンティノリ。その歴史は1385年、ジョンバンニ=ディ・ピエロ・アンティノリ氏がフィレンツェのワインギルドに加盟したことから始まります。1970年代にはスーパータスカン「ティニャネロ」と「ソライア」を生み出し、その実力を世界に知らしめました。「土地とのつながりに感謝する」という理念の下、その土地のテロワールと歴史を反映した多彩なワインを造り出し、イタリアワインの伝統と歴史を牽引してきたまさにイタリアワインのトップメーカーです。 アンティノリの最大の魅力は何と言っても、イタリア各地に個性を備えた素晴らしいワイナリーを数多く有していることで、キャンティ・クラシコにテヌータ・ティニャネロとペポリ、バディア・ア・パッシニャーノの3つの代表的なワイナリーを所有しています。 その中でもアンティノリのフラッグシップワインである、ティニャネロとソライアを生み出しているのがテヌータ・ティニャネロ・エステートです。1971年の「ティニャネロ」誕生後、1978年にカベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした、もう一つのスーパータスカン「ソライア」をリリースしました。 この2つのワインはリリース直後、伝統在来品種サンジョヴェーゼに外来品種カベルネ・ソーヴィニヨンを合わせたことで異端視されましたが、その後海外で軒並み高評価を獲得し、世界的スーパータスカンとして爆発的人気を博し、一躍スターダムに上り詰めました。 テヌータ・ティニャネロの畑が位置するのは、キャンティ・クラシコの中心で、319haのうち、127haもの広大な面積がブドウ畑として広がっています。ここは15世紀にはすでに銘醸地として記述されていたというほどの優良区画として知られ、その標高は350~400haという高地で、昼は暖かく夜は冷涼というブドウ栽培に最適な気候です。 ブドウ造りでは、世界でアンティノリだけが取り入れている「アルベレーゼ・システム」という、白い石を使用したサンジョヴェーゼの栽培方法が最大の特徴です。土壌由来の大きな白い石を砂利の大きさまで砕き、ブドウ樹の列に地中20cm程度から地表までまく方法で、これにより水はけが良く、石に反射された光がサンジョヴェーゼの果実をゆっくりと熟成させます。これらの試みにより、甘やかなタンニンを持つ質の高いブドウを収穫することが可能となります。しかしこのシステムは、大変な手間とコストがかかるため、アンティノリの中でも最高品質ワインを生み出すティニャネロのみが取り入れています。
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