ジュゼッペ・クインタレッリ
ジュゼッペ・クインタレッリ
1924年に創業したジュゼッペ・クインタレッリは、ヴァルポリチェッラ・クラシコ地区の中心部、ネグラールに位置します。前当主である3代目故ジュゼッペ・クインタレッリ氏は、自らを「伝統主義者」と称した、アマローネを語る上では欠かせない偉大な生産者の一人です。2012年に前当主でヴェネトの巨匠と呼ばれたジュゼッペ氏が84歳で亡くなってからは、ジュゼッペ氏の長女の息子であるフェランチェスコ氏が中心となり、現在も家族経営で長い伝統と経験から造りだされる究極のワインを引き継ぎ、機械化されたワイン造りが主流の現代において丁寧な手作業でのワイン造りが行われています。 自社畑は12ha、急勾配の土地でのブドウ栽培から醸造、ラベルを貼る作業に至るまで全て手作業で行われています。ブドウ畑には樹齢平均30年のブドウが植えられ、一部のワインに使われるブドウを除き、収穫されたブドウを竹製の棚で陰干しし、半乾燥させます。発酵は、この土地に自生する酵母で自然に発酵するのを待ち、人為的に発酵させることはありません。毎年僅かにリリースされるクインタレッリのワインのヴィンテージと同地区の他のワイナリーのワインのヴィンテージを比べれば、クインタレッリのワインの熟成の長さは一目瞭然です。一部のワインにはバリック樽も極少量使用しますが、基本的には伝統的なスロヴェニア産の古いオーク樽でゆっくりと熟成させます。また、ヴァルポリチェッラブレンドは、イタリア北東部のヴェネト州で栽培されている3つの土着品種をベースに造られます。ワイン造りで重要な事は、『良い畑、良い葡萄の木、良い環境、低い収量。良い労働者。なにより良いワインを造り続ける情熱と余計な事をしないでゆっくり待つ忍耐力である。良いワイン造りには時間も必要だ。』と語るクインタレッリから今後も目が離せません。