シャトー・ローザン・セグラ|House of Otium

シャトー・ローザン・セグラ

シャトー・ローザン・セグラ

世界的なラグジュアリーブランド「シャネル」のオーナー、ヴェルテメール家が所有する洗練されたマルゴーのエレガンスワイン、シャトー・ローザン・セグラ。メドック格付け第2級の格式あるシャトーです。 シャトー・ローザン・セグラの歴史は、1661年に遡ります。ワイナリーは現在、シャトー・ローザン・セグラ、シャトー・ローザン・ガシー、シャトー・デスミライユ、シャトー・マルキ・ド・テルムの4つに分割されており、それぞれが現在も高い評価を受けていることから、元々のポテンシャルが高い土壌であったと言えますね。 創業者のピエール・デ・メサレス・デ・ローザンは、このワイナリーを購入する以前は、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥールでマネージャーを務めていました。また、ピエールはその後ポイヤックの畑も購入したのですが、この畑は後にシャトー・ピションロングヴィル・バロン、シャトー・ピションロングヴィル・コンテス・ド・ラランドに分割されました。 1692年、ピエールが亡くなると、所有畑は3人の子供に相続され、弟がポイヤックの畑を、兄2人はマルゴーの畑を承継します。その後、このマルゴーのワイナリーは婚姻などを経て、シャトー・デスミライユとシャトー・マルキ・ド・テルムが分離し、1763年にシャトー・ローザン・セグラとシャトー・ローザン・ガシーが正式に分割されました。ローザン・セグラはこの頃から世界中で高い評価を受けていて、第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソンが品質に惚れ込み、ケース買いしたほどでした。1866年、ローザン・セグラは、ユージン・デュラン・ダシエが購入し、彼の養子フレデリック・クルーズが引き継ぎます。クルーズはシャトーの改修や畑の改革を行い、ローザン・セグラの名声は一層高まっていきましたが、その後、フィロキセラや霜害でブドウは深刻なダメージを受け、ローザン・セグラのブドウ畑は多くの植え替えが必要でした。また、設備投資も必要な状態で、莫大な資金が必要になり、1960年、イギリスの海運会社John Holt Ltd.に売却されました。1960年~1970年代はローザン・セグラにとって暗黒の時代でした。高いポテンシャルを感じると言われながら、果実感やタンニンがバランスを欠いている、との評価が相次ぎ、苦しい時代を過ごしました。そこで1983年に改革を始めます。1986年には20台ものステンレスタンクと近代化されたセラーを備え、この改革が功を奏して評価が徐々に復活していったのです。 そして、1994年「シャネル」のオーナーであるヴェルテメール家に経営が移ると、巨額の資金を投じて更なる大改革を慣行します。シャトーそのものから畑、醸造設備に至るほぼ全てで大規模な改革が行われ、ワインの品質は目覚ましく向上し、それに伴いワインの味わいや評価も以前の輝きを取り戻します。 所有畑は、カントナック高原にあるシャトーに隣接した区画がその主要部分ですが、マルゴーの村の近くやシャトー・マルゴーの近くにも畑を所有しています。メインの畑の土壌は、粘土質で砂利が混じっています。醸造は35台のステンレスタンクで行いますが、大きさがあり状況に応じて使い分けています。マロラクテック発酵はバットで行い、ヴィンテージに応じて、平均18~20か月の熟成を行い、新樽比率もヴィンテージによって異なります。 ローザン・セグラの飲み頃は、少なくとも12年~15年の熟成がベストですが、まだ若いヴィンテージなら、3~4時間のデキャンタージュをすることで、若いローザン・セグラが持つ強いタンニンを和らげ、香りが開き、マルゴーらしい柔らかな口当たりを楽しむことが出来ます。時間が経つごとに、複雑なスパイスや花の香り、いきいきとしたフルーツ感と洗練された質感を楽しむことが出来るでしょう。
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