クロ・シボン
クロ・シボン
ワイナリーの歴史は古く、ルイ16世の時代に海軍大佐であったジャン・バティスト・シボンが城を購入したところからシャトーの歴史は始まります。その後1793年に現所有者であるルー家の手に渡り、以来200年以上もの間この地で葡萄栽培を続けています。 その後1930年代、アンドレ・ルーが当主となると、飛躍的に品質が向上し、国からクリュ・クラッセの格付けも獲得しました。また、古代品種であるティブーランの保存、発展にも腐心しました。 ティブーランは古代ギリシャ時代から栽培され、ユリウス・カエサルによってプロヴァンスに持ち込まれたとの逸話も残る程古い品種。収穫量が少なく、病気にも弱いため、フィロキセラ禍以降、多くの生産者がグルナッシュなどに植え替えられ、現在ではプロヴァンスの全栽培面積の2%ほどしか栽培されない希少な品種です。 アンドレは自社畑の殆どでティブーランの栽培を続け、1973年のAOCコート・ド・プロヴァンス制定の際には、この品種もAOCの規定に組み込まれるようINAOに働きかけました。 現在はアンドレの孫であるブリジットと、夫クロード、息子のオリヴィエが主にドメーヌを運営、2000年代前半から有機栽培にも取り組み、2020ヴィンテージからは認証も取得しております。