ベガ・シシリア|House of Otium

ベガ・シシリア

ベガ・シシリア

「スペインのロマネ・コンティ」「スペインのペトリュス」または「スペインのラフィット・ロートシルト」と呼ばれるワインがある。いずれもフランスワインの最高峰に例えられるが、このワインに例えは要らない。ベガ・シシリアはベガ・シシリアなのだから。世界の誰もが認める実力と名声を持つこの持つ造り手はスペインの内陸部リベラ・デル・ドェエロで誕生しました。北部にあるリオハが高級赤ワインの産地で有名ですが、ここリベラ・デル・ドゥエロは超ド級の高級赤ワイン産地です。1864年にエレイ・レカンダ・イ・チャベスが以前の所有者セシリア家とベガ(肥沃なと言う意のスペイン語)を結び付けてベガ・シシリアが創設されました。ドゥエロ川に沿って東から西に延びる傾斜地に葡萄畑があります。標高は750~850m。昼夜の寒暖差が大きな大陸性気候。土壌は第三紀中新世の粘土石灰質。褐色の石灰土は最も葡萄栽培に適しています。看板ワインの名は「ウニコ」(ユニークの意)。品種はスペインの高貴品種テンプラニーリョ(この地ではティント・フィノのシノニムがある)60%、カベルネ・ソーヴィニョンが25%、残りはメルローとマルベックが加わります。清澄もフィルターもかけません。熟成は大樽で5年、小樽(バリック)で10年、そして瓶熟成で最低でも10年。合計で最低25年という壮大さ。収穫しても25年は世に出ないのです。ベガ・シシリアの孤高の造りが現在の超高級ワイン産地への先鞭をつけました。25年以上の熟成を経てもワインの色は濃く深く、アロマは香り高く、甘く感じるほど柔らかいタンニン。複雑で永遠に続くと思われる余韻。英国のエリザベス女王の婚礼にも供されました。歴史あるスペインが生み出したワインの中で最高であると万人が認める奇跡のワインなのです。
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