エゴン・ミュラー|House of Otium

エゴン・ミュラー

ヴァイングート・エゴン・ミュラー

エゴン・ミュラー家と言えば「シャルツホフベルガー」(Scharzhofberger)。 ドイツにたった五か所しかない特別扱いされている単一畑の1つです。 ラベルも印象的で昔からずっと変わりません。誇らしげな畑名Scharzhofbergerの文字が黒で斜めに入り、館と畑の景観が上部に描かれ、金の葡萄と葉がそれらを取り巻いています。 ドイツのモーゼル地区。2006年まではモーゼル・ザール・ルーヴァー地区と称していました。三本の川の名前です。エゴン・ミュラー家はザール川の谷間にあります。 日照がよく当たるように川沿いの畑は斜度が30度を超えるところに作るのがモーゼルのやり方。但しエゴン・ミュラー家が所有する畑の63%は45度を超える目も眩むような急斜面。真南に向いた好立地ですが、手入れや作業は人手に頼るしかなく重労働。これがドイツを代表する品種である「リースリングの理想郷」なのです。 独特の作り方で生まれるエレガントな酸味は世界中、探してもここにしか存在しません。 ドイツの首相が訪日の際に開催される晩餐会で供されるのも「シャルツホフベルガー」 世界の白ワインの最高峰です。 起源は古くローマ時代の1030年、ベネディクト派の教会が建てられた時にワイン造りも始まりました。「シヤルツ」は文字通り開墾の意味。1789年からのフランス革命の余波を受けて教会は解体され、1797年7月29日に競売に掛けられました。その主要部分9,7haをエゴン・ミュラー家の祖先ジャン・ジャック・コッホが競り落として所有者となったのです。 この時からエゴン・ミュラー家の「質のみを追求する」という哲学が誕生。 急斜面からの厳しい畑の作業、果汁は重力を用いて澱引き、木樽で二ヶ月間ゆっくりと発酵。 人気も値段も世界最高クラス。一回でも飲んだら忘れられないと言われる白ワインです。
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