テタンジェ

テタンジェ
夏の暑い時に相応しいシャンパン、寿司などの和食に合うシャンパンと言えばシャルドネ100%で造られるブラン・ド・ブラン。多くの造り手から1本だけ選ぶとしたらテタンジェでしょう。テタンジェ家のシャンパンはピノ・ノワール主体の味わいの重いものから軽やかなシャルドネを主軸にした最初の造り手です。第一次世界大戦時にシャンパーニュ地方のエペルネにあるシャトー・ド・ラ・マルケットリーに一人の若い将校が駐留。彼がこの城に魅了された時から歴史が始まりました。終戦後、もともと修道士たちがシャンパンを造っていた城館を手に入れた元将校のピエール・テタンジェ。1931年からは自身でもシャンパン造りを始めるようになりました。それに加え13世紀に建てられた、その名もシャンパン伯爵(コント・ド・シャンパーニュ)という城館も手に入れました。ここはシャンパーニュ伯爵だったチボー4世が建てた由緒正しき城。現在、シャンパン造りには欠かせないシャルドネの祖先を十字軍の遠征でキプロス島から持ち帰ったそう。そのエピソードに敬意を表して全てのラインナップに甲冑姿のチボー4世が描かれています。特にテタンジェ社のプレステージ・シャンパンであるブラン・ド・ブランには彼の名前が付けられ、十字軍に向かう勇壮な姿が大きくラベルに。特異なボトルの形は修道院時代の古いボトル・デザインです。1957年から販売されたコント・ド・シャンパーニュの不思議な味わいは熟成しているのに若々しさが失われない事。鮮度保持の為に二次発酵のタンクに微量の酸素を送り込むのが秘訣のようです。現在でも家族経営ですが、桁違いの多角経営。星付き有名ホテルやレストラン、クリスタルグラスのバカラ社も傘下。社会貢献にも力を入れる優良企業です。