フォンタナフレッダ

フォンタナフレッダ
イタリアのピエモンテ州。ピエは「脚」モンテは「山」の意味で、アルプス山脈の南側の麓に広がるワイン産地です。長くこの地を支配したサヴォイア王家がフランスのサヴォア出身で、(サヴォアはフランス語読み、サヴォイアはイタリア語読み)文化や慣習にはフランスの影響が色濃く残っています。DOCG(イタリアワイン法で最高クラス)が17か所とイタリアで最も多く高品質ワインを造り出す産地です。 1878年に創業したフォンタナフレッダは、タナロ川畔にあるアルバから20km南のランゲ丘陵地にあるセッラルンバ・ダルバに本拠地があります。ここは最も長期熟成能力があるバローロを生み出す村として有名な場所で、バローロは「王のワインであり、ワインの王である」というキャッチフレーズでも知られています。この広大な敷地内には「白鳥の湖」があり、その源泉として湧き出すのが「冷たい泉」(フォンタナフレッダ)。社名はここから由来しています。敷地はもともとイタリアの初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の狩猟地で、彼の死後、身分違いだった妻のローザ・ヴェルチェッラに贈られ、その息子エマヌエレ・アルベルト・ミラフィオーレ伯爵によってワイン造りが始まりました。ピエモンテ州の伝統ある品種ネッビオーロにこだわり、140年以上にわたってりバローロを造り続けるリーダー的な存在です。現在はシエナ銀行の手に渡っていますが、近年の凝縮感の強いバローロとは違い、大樽で熟成した老舗らしいおおらかな味わいは変わっていません。